傷だらけのラブレター
直也Side*一秒後の瞬間
もしも愛未が、早く手術のことを打ち明けてくれていたら、未来は変わっていたかもしれない。
もしかしたら、ちゃんと笑顔で『頑張れ!』と送り出してあげていたかもしれないし、
俺は必死に、俺が愛未にできることを探していただろう。
――…だけど愛未は、打ち明けるのが遅すぎた。
まだ、心がついていけていないんだ。
“私、手術受けるの”
あの時愛未に言われた言葉、今でもはっきりと耳に残ってる。
最初、何を言われたか理解できなかったんだ。