傷だらけのラブレター
…今、直也は何をしてるのかな。
バレンタインだし、女の子にチョコもらったりしてる?
直也のいないこっちの世界は、全然楽しくないよ。
『……。』
いつの間にか、扉を開くことを待ち構えるのが、習慣になっていた。
もしかしたら、直也が来るかもしれない。
もしかしたら、直也が会いにきてくれるかもしれない、って…。
淡い希望を抱いていたの。
『…結局、来なかったな~。』
思わず、独り言。