傷だらけのラブレター



こんなものを用意する私は、やっぱり死ぬことを受け入れているのかもしれない。






――…だって、きっと。



“病気”というものに縛られてるうちは、私は直也に思いを伝えることができない。



私が踏み出さないうちは、直也と私の想いが交わることなんてない。



最初から、報われない人生。




『……。』




そんなの、生きてる意味ないから。



直也がいなければ、生きてるのでさえ苦しいから。






私は今から、死ににいく。





< 341 / 459 >

この作品をシェア

pagetop