傷だらけのラブレター
甘えたい。
だけど、甘えたくない。
助けてほしい。
だけど、1人で頑張りたい。
弱い自分と強い自分が重なりあって、私の心をどんどん支配する。
負けたく、なかった。
誰かに甘えることは、病気に負けるような気がした。
でも本当は、誰よりも甘えたくて、仕方がなかったの。
「…ずっと、1人でつらかったよな。」
さらに強くなる、腕の力。
いつの間にか私の方も、直也を求めるように、自分の腕を直也に巻きつけていた。