傷だらけのラブレター



突然そんなことを言われ、首を傾げる俺。



そんな俺を見て、姉ちゃんは小さく微笑み、バレない程度に指を指す。





「あの子。」





――…当時、姉ちゃんの病室は、個室じゃなくて。



何人かの人たちが一緒の部屋にいるような、大きい部屋。





姉ちゃんの指を指した方向を見て、俺は思わず目を見開いてしまった。




『……っ』




…知ってる。



姉ちゃんのベッドの横で、寂しい色をした瞳が印象的な女の子。




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