傷だらけのラブレター
「…圭はさ。」
かすかに微笑みを見せながら、姉ちゃんは淡々とした口調で話す。
けれども、どこか寂し気に見えるその瞳は、奥の方が悲しく光っていた。
「私の病気を、どんな病気だと思ってる?」
――…固まった。
世界が、固まった。
突然強い衝撃を受けたように、一気に思考がモノクロになって。
姉ちゃんの言葉だけが、エコーのように流れてる。
“私の病気を、どんな病気だと思ってる?”
……そんなの。
『治らない、病気なんじゃねぇの?』