傷だらけのラブレター



そう言った姉ちゃんの視線の先には、“愛未ちゃん”の姿。



愛未ちゃんは姉ちゃんより病気は進んでないはずなのに、姉ちゃんより寂しげな表情をしている。




『でも…っ!』





“姉ちゃんは、治らないのに”



そんな言葉が喉から突っかかり、慌てて引き留める。




姉ちゃんは治らないのに、他の人ばかりは治すことができる。



それは不公平だと思ったし、頭が納得していない。




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