傷だらけのラブレター
「…いいんだよ。」
それは、反論も失ってしまうぐらい、とても強い響きだった。
「私の失敗を生かして、幸せになる人がいる。
…それは、素敵なことだと思うから。」
『……。』
「私みたいになるのは、私だけでいい。」
姉ちゃんの、芯の強さをみたような気がした。
嘘偽りなく言う姉ちゃんに、自分の汚い感情が引っ込んでいく。
「…たとえ短い人生でもさ。
誰かのためになる道を歩めたなら…、捨てたもんじゃないでしょ?」