傷だらけのラブレター



強い、姉ちゃん。
明るい、姉ちゃん。


病気になっても、決して弱音をはかなかった姉ちゃん。



そんな強さがあるのは、自分の人生に誇りがあったからなのかもしれない。




今の姉ちゃんを見て、なんとなく、感じてしまった。





「だからね、圭。」




姉ちゃんが優しく、促すように、俺の両肩に手のひらを添える。





――…温かい。



姉ちゃんは、まだ生きている。




< 380 / 459 >

この作品をシェア

pagetop