傷だらけのラブレター
「………あ。」
ガチャン、と。
そんな扉が開く音とともに、誰かのふいに漏れたような声がする。
ここは、愛未が消えた愛未の病室。
愛未はもう、手術が始まっているはずだから、愛未のお母さんとかだろうか…。
そんな思いで、音がした方へと顔を上げる。
『……っ』
だけど、違った。
扉の前にいたのは、愛未のお母さんでもお父さんでもない。
…息を一瞬、失ってしまうぐらい意外な人物。
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