傷だらけのラブレター
11:傷だらけのラブレター
口先には、まだ直也の余韻が微かに残っていて。
ついさっきの出来事なのに、何年も前のように感じるあの時間を、静かに思い出していた。
…瞬間、とか存在しなかった。
気づいたら特別で、側にいると優しい気持ちになれた。
気がつけば、私の目線にはいつもあなたが映っていた。
…いつからだろうね。
君を、好きになっていたのは。
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