傷だらけのラブレター
ポチャン、と。
水滴が下に滴り落ちる音と共に、取り戻した意識。
上手く持ち上がらない体はそのまま、視線だけで辺りを見回す。
そして、先ほど聞いた滴の音が、目の前の点滴だとわかって安養した。
『…病院、だよね。』
まだ信じられない状況に戸惑いつつも、込み上げてくるのは歓喜の気持ち。
真っ白い天井に、薬っぽい匂い。
固いベッドに、いつのまにか刺されていた点滴。
……うん、間違えなくここは病院だ。