傷だらけのラブレター
「…あーー、もう。」
困ったように、言葉を濁す直也。
姿こそはここに見えないけど、顔を真っ赤にして髪をかき乱してる様子が、安易に想像できる。
希望に満ち溢れた私の胸は、なにかを待つように携帯をギュッと握った。
「…心代わりなんか、してないよ。」
『……うん。』
「俺も、愛未が好き。」
それは、初めて心が1つに通った瞬間。
自分から聞いたくせに、なんだか照れくさくて、思わず言葉を失ってしまう。