傷だらけのラブレター



信じられなかった。

信じたくなかった。



この時に限って頭に蘇ったのは、あの時の直也の言葉。





“みんな、同じだよ”


…そんなの、知ってるよ。




“だから、俺にだって可能性がある”



…やだ。聞きたくない…っ!





“人間、いつ死ぬかわかんないんだから”




こんなことになるなら、こんな慰めいらなかった。




『……やだ。』




怖い。怖い。

助けて。私はどうすればいい?



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