傷だらけのラブレター
幼かった私には、想像なんてできませんでした。
失って、その時はただひたすら、泣くことしかできなくて。
初めて、ことの大きさを知って。
時が経ち、大人に近づいた私。今はもう、父の記憶は微かにしか残っていないけど。
それでも縄跳びをしてくれたことや、パソコンを一緒にしてくれたこと、微かに覚えてるんです。
正直、嫌な記憶もあるんだけど。それでも、大切で、大好きな人でした。
…どんなに大事か、大切か。私は失うまで気づきませんでした。