傷だらけのラブレター
どうでも、よかった。
死ぬ意味も、生きる意味さえも見つけられなかった私は、ただただ平凡に。
手術なんか、受けずに。
病気なんかじゃない、“普通の子”として、生きていきたかったんだ。
『…考えるの、やめよ。』
パタンと、手術の案内を閉じながら、大きく息を吸う。
大きく腕を伸ばして、深呼吸する。
空気を吸って吐いて、自然を感じる。
そのたびに、私、生きてるんだなって。
改めて実感できる、この瞬間が好き。
とてつもなく好き。