鈍感彼女
「キスだけどっ?」
平気な顔して言わないでよ…
「しなくて良いですっ!」
チュッ
言ったのにぃ~
次のキスは強引ではなく、
頬にだった。
物足りないなんて思ってしまう自分がいた。
「さっ
戻ろうか。」
「今何時?」
「4時」
もう閉会式終るじゃん!
「今から行けば正体バレないで済むと思うから」
そう言って、龍が自分の帽子をあたしに被せた。
ちょっとぶかぶかだけど、顔の上が隠れてて今のあたしには丁度良い。