鈍感彼女
気遣ってくれたんだ…。
この優しさにはいつも救われる。
ちょっと甘えたくなったから、
黙っておくことにした。
―放課後―
「杏柚ッ!
今日仕事は?」
「今日はオフの日★」
「なら一緒に帰ろッ!」
「うん!」
紗香と帰るの久しぶり…
「時雨さん!?
何か呼ばれてるわよ?」
「えッ?」
ドアの方を見ると、
化粧が濃い女の子3人がいて、あたしを呼んだと見られる女の子は、
とても綺麗だった。
「杏、あの1番前の子、龍くんのファンクラブの会長よ。」
「そうなんだ。」
「何かあったら、あたしが駆け付けるから!」
「ありがとッ」
そう告げ、
あたしは会長さんのところへ行った。