鈍感彼女


「あんたが時雨さんね」

「はい」

「着いてきなさい。」

そう言って会長さん達は歩き出した。



着いた場所は体育館の裏で、
多分ここにはだれもいないと思う。


「あんた、龍様と同じ委員だからって調子のってんだってね」

「…。」

「なんとか言いなさいよね」

だって、言ったところで調子のってる覚えないし…。

「ブスに王子は不釣り合いなのよ」

「今後、王子に近付いたら、その顔グチャグチャにしてやるわ」

そして、高笑いしながら去って行った。


釣り合わないことくらい知っているよ。


もう龍の近くにいたら、
何があるか分からない。
迷惑かけちゃうかもしれない。






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