鈍感彼女


俺は背が高いからある程度前に進めば見える。


…ん?
なんか蹴った気がして下を見た。

分厚く黒ぶちメガネが落ちてた。

「誰のだ?」

キョロキョロ見渡すと、小さくなって何かを探している女がいた。

「しょうがねぇなっ」

人をかきわけ、女の腕を掴み人込みから外れた。
他の女に見られると何かとめんどうだからできるだけ遠くに行った。

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