鈍感彼女
あいつのせいで無駄な時間が過ぎてた…。
また学校に戻ってくると校長室に向かって歩いた。
「やっぱり今の時間は誰もいねぇなっ…。」
そう呟きA組のクラスを通りかかった時、
ガサガサッ…
「…!?」
誰かいるのかっ!?
覗いて見ると、
なにやらコソコソしている女がいた。
「何してるんだ!?」
無意識のうちに声をかけてしまった。
普段の俺なら女に興味なんかないし、自分から話しかけることだってないのに…。
こっちを見た女はメガネのやつにどことなく似ていた。
おろおろしているのがはっきり分かった。
おもしれぇ奴だなっ…。
名前を聞くと時雨 杏柚と言う名前で、そいつの容姿にぴったりだった。
すぐ杏は『仕事があるからじゃあねっ!』
とか言って、
荷物を置いて行って、玄関方面の廊下とは反対の方に走って行った。