鈍感彼女


「ちょっと~!」

隣りの紗香に背中を叩かれた。

「ゔ…なに?」

「さっきの英語の山田なんなのっ?

杏柚のすごさを知らないであんな嫌味たっぷりに…
ムカつくっ!!」

「しょうがないよっ…。
聞いてなかったあたしが悪いんだし。」

「でもっ!
杏柚ならあんなの楽勝じゃないのっ?」

まっ…
その通りと言うか…
語学は幼い頃から習わされてきてるから7ヵ国ほど話せるけど…。

挨拶程度だしねっ?

それに、成績も悪いイメージにしなきゃイケない感じだし…。

あたしだってまじめに勉強したいよ~

「楽勝ではないけど、
家庭がねっ?

あれだし…。」

「でもさっ!
杏柚のお母さんもお父さんもおかしいわよねっ?
学力とあれって関係ないような気がするし…。」
(あれ=母と父がモデル)

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