鈍感彼女
「それとも何?
正体ばらされたい訳?」
「いや…それは…」
「なんでもするんだろっ?
ここで犯されたい?ニヤッ」
「犯すって??」
「はっ?」
確かになんでもするって言ったけど、
からかい過ぎだよ…。
「はぁ…。
お前、恋愛経験ゼロだろっ」
「それがなにっ?
こんなブスに気を持つ人がどこにいるの?
…男なんてみんな同じだっ」
「ふぅ~ん…
そしたら俺だけは違うって教えてやるよっ」
そう言うと五十嵐君はジリジリとあたしとの距離を縮めた。
気付いた時には目の前にいて…
「お前は俺に逆らえない…。」
「は?…ってちょ…んん?」
そう…
あたしはキスされたのだ。
そして、無意識に五十嵐君の頬を叩いていた。
あたしはなにも言わず教室をでた。