鈍感彼女
プルルルルルル…
カチャッ
「はい、は~い!」
予想にもしていない紗香の元気な声に内心ホッとしていた。
「あっ、あたし…
…紗香...ごめん。」
「何がっ!?
ってか、杏柚今から少し会えない?
お願いっ」
「あたしも会いたい…。
仕事なら明香音さんに言って頼んでみるから…
今からあたしの家来れる?」
「もちろんよ!
っていうか、もう家の前よ?」
「え゙~!?」
急いで玄関に飛んでいった。
ドアを開けると、まだ制服姿で片手に携帯を持っている紗香が立っていた。
「やっほぉ♪」
紗香を見た瞬間…
「さ~や~か~泣」
抱き着いた。
「ちょっとぉ~!
杏柚、玄関前で大胆よ?ニヤッ」
そんなことを言いつつも、頭を撫でてくれた。
「杏柚?
とりま中に入ろ?」
「ぅ゙…うん」