鈍感彼女
「まぁた赤いよ?
杏っ♪」
かわいい…
その言葉は杏柚には届いていなかった。
「本の整理も終わったし、そろそろかえっか!?」
「あっ!うん」
教室に戻り鞄を持って玄関を出た。
するといきなり五十嵐君…いや、龍が話し出した。
「杏ってなんで学校の中では、カツラとメガネかけてんの?」
「えっと…
それは…。」
「何?
俺にでさえ言えない事なわけ?
なら、選択肢をやる。
俺に本当のことを話すか、言わないで俺に正体をばらされるか。」
何それぇ~
選べってことでしょ?
「拒否権な~し」
「え~!」
「文句あっかぁ♪」
さ、逆らえない…。
下手に反抗したら明日学校行けなくなっちゃうかも~←(やっぱ大袈裟)
「本当の事…話します。」
「それでよし!」
はぁ…。
大変な事になった。
あたし達は近くの公園により、ベンチに腰を下ろした。