鈍感彼女
大きくなるにつれ、
あたし達兄妹は変装するようになった…。
小学校の頃は変装はしていなかったものの、
どう人と接すれば良いのか分からず、
いつも教室の隅にいた。
そんな時、1人独りぼっちのあたしに声をかけてくれた子がいた。
それが紗香だ。
満面の笑みで、『お友達になろ!』って言ってくれた。
けど、接し方が分からないあたしはあの時うつむいてた。
多分沢山迷惑かけたと思う。
あたしなんかにあの可愛らしい笑顔はもったいないとさえ思っていた。
それでも、積極的な紗香にいつしかあたしは心を開いていった。