屍都市Ⅱ
頭から一階へと転落する翔也とゾンビ。

高さこそ大した事はないが、落ちた体勢がまずい。

両者は固い空港の床に頭を叩きつけられる!

グジャッ!

鈍い音が響いた。

頭部の中身をぶちまけ、絶命するゾンビ。

ゾンビ化した事で、既に肉体が脆くなり始めていたのだろう。

その肉体の損傷は激しいものだった。

対して翔也は、まだ辛うじて息はあった。

が、頭部を強かに打ちつけたのだ。

重傷には違いない。

だがかつての政府関係者であった男に、自らの手で引導を渡す事ができた。

その事に手応えを感じたのか。

「へっ…ざまぁ…みやが…れ…」

翔也は血に染まった顔でニヤリと笑った。

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