屍都市Ⅱ
ノートを受け取り、大切に上着の内ポケットにしまい込む。

「お待たせ致しました」

店員の運んできたホットコーヒーをブラックで一口啜り。

「ところで理子ちゃん」

颯太は話題を変える。

「相変わらず『危ない事』やってるのか?」

「……」

颯太の問いかけに、理子は困ったように笑みを浮かべる。

「あの街から生きて脱出した、私達にしかできない事があると思うんです」

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