屍都市Ⅱ
そうだった。
まだお前がいたんだったな…。
まだ仔犬だった頃に鬼島自身が拾ってきたゴロウ。
ただの捨て犬を自衛隊隊舎で飼えない事がわかると、鬼島はゴロウを必死で災害救助犬として育てた。
分隊の仲間としてなら一緒にいられる。
一度拾ったゴロウを人間の都合でもう一度捨てるなど、鬼島には出来なかったのだ。
「大丈夫だ」
大きな手でゴロウの頭を撫でる。
俺はまだ戦える。
生きる事を諦めた訳じゃない。
任務に殉じた部下達の分も、俺は生還しなければな…。
まだお前がいたんだったな…。
まだ仔犬だった頃に鬼島自身が拾ってきたゴロウ。
ただの捨て犬を自衛隊隊舎で飼えない事がわかると、鬼島はゴロウを必死で災害救助犬として育てた。
分隊の仲間としてなら一緒にいられる。
一度拾ったゴロウを人間の都合でもう一度捨てるなど、鬼島には出来なかったのだ。
「大丈夫だ」
大きな手でゴロウの頭を撫でる。
俺はまだ戦える。
生きる事を諦めた訳じゃない。
任務に殉じた部下達の分も、俺は生還しなければな…。