♪×♭=
--前奏--♪

♪×ド


〜〜♪ジャーン‥‥。



「はい。良くできましたね。やっぱり、奏くんは、天才ね。」

また、だ。いつもいつも天才天才。聞き飽きたその言葉。正直うざったい。でもそんなことは、言えない。だから、いつも言う

「いえ、そんなことは、ないですよ。」

これの繰り返し。俺、司堂 奏(スドウ カナデ)の日常だ。

「うふふ。奏くん?自分の才能は認めなきゃ♪」

「いや、小さい頃からピアノが近くにあっただけですから。」

そぅ。俺は、ピアノをやっている。でも、それは、親の影響で。親がピアニストだから。それだけだ。

「それでも、上手か下手かは、才能よ。あらっ!!もうこんな時間。じゃあ今日は、終わり。じゃあ、さようなら。」

「はい。有難うございました。」

はぁ〜、やっと終わった。またいつもの繰り返し。つまらない日常の繰り返し。

----パタパタ

なんかないのかな。面白いことは。

----パタパタ

ドンッ!!

「ンギャッ!!」

「うわっ!!」

パラ‥‥

「痛〜い!!」

「‥‥?」

「いたたた‥‥。す、すいません!!怪我してませんか??」

「あ、あぁ大丈夫。君は??」

「私は、大丈夫です。」
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