恋愛相談

「こぉらー!!」



いきなりの大声にビクッとなる。


余裕かましてた悠斗も、さすがにこれには驚いたようだ。



「黙って聞いてれば…。なんだお前は!!反省の色が見えん!!」



え?…あ。しまった!


つい頭に血が昇ってしまって、職員室にいること忘れてた!



「でも…だって…。私のこと馬鹿にするんですもん…。」



自分からすれば、れっきとした正当な理由。


“悪いのは私だけじゃない”ってことを一生懸命伝えようと試みる。



「何いっとるんだ。城島はさっきから大人しく反省してるだろが。」



…思いがけない先生の言葉。


反省?どこが!?


急いで悠斗の表情を確認する。


…さっきの表情と変わってる。


キュッと結んだ口元。

伏せた目は、少し潤んでいて。

そして、周りには“反省”の文字が見え隠れしている。


どこから見ても、悪いことをしていた様には見えない。こいつ、プロだ…。


先生が気付くまでの一瞬で良い子モードに切り替えやがった。







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