HEAVEN -天国の階段- (全106話)
■最終話・答え
勉強しなきゃ…
そう思っても、何処から手をつけていいかも解らない。
私って本当に馬鹿だったんだな…と改めて実感した。
『進んだ?』
勉強を始めてしばらくして恭平がひょいと覗き込んだ。
『全然… 全く…』
まだ白紙に近い問題集を恭平に見せて答える。
気がつくともう開店間近で、私が帰る時間も近付いていた。
愛里は買い出しだろうか。
店内に姿はない。
『ったく… 本当に進級できる?』
つ、冷たい言葉…
だって恭平の事とか事件の事とかあって、あんま授業に集中できなかったんだもん…
『言いたい事あんならハッキリ言ってよ、気になるから…』
ぷーと頬を膨らませていた私に恭平はそう言って笑う。
【卒業したら結婚して】
あれは本当の話だろうか…
ただの作り話?
『ねぇ、恭平… 愛里の言ってた事って本当?』
『うん?』
『その… 結婚とかなんたらって…』
「結婚」という単語は口に出すと思ったより恥ずかしくて、顔が真っ赤になってしまった。
そんな私の髪を撫で、恭平は優しい笑みを見せた。
『本当…って言ったらどうする? 嫌?』
『い、嫌なわけないよ!』
『んじゃ、本当。』
「んじゃ」って…
何かすっきりしなーい!!
ますます勉強に集中できないよ。
やきもきする私にウケたようで恭平の笑い声は止まらない。
思えば、私は恭平の気持ちを知らない。
この人は一体、何を思っているんだろう…
『ねぇ… 今度のテストで赤点じゃなかったら教えてほしい事があるんだけど。』
『ん? 何?』
『恭平の気持ち。 私の事、どう思ってるのか。』
そう言って真っ直ぐに恭平を見る。
その瞬間グッと顎(アゴ)を引かれ、不意打ちのキスをされた。
唇が離れ、額が合わさる。
『いーよ、教えてあげる。』
意地悪な笑みが視界に広がった。
って今…ッ!!
『き、き…ッ』
キスしたぁ?!
『ま、頑張ってね♪ 今日はもう送るから車出しとくねー。』
恭平は動じる様子もなくそう言うとお店を出ていった。
『び、びっくりしたぁ…』
恭平から「好き」を聞く日まで、そう遠くはない…はず。
勉強しなきゃ…
そう思っても、何処から手をつけていいかも解らない。
私って本当に馬鹿だったんだな…と改めて実感した。
『進んだ?』
勉強を始めてしばらくして恭平がひょいと覗き込んだ。
『全然… 全く…』
まだ白紙に近い問題集を恭平に見せて答える。
気がつくともう開店間近で、私が帰る時間も近付いていた。
愛里は買い出しだろうか。
店内に姿はない。
『ったく… 本当に進級できる?』
つ、冷たい言葉…
だって恭平の事とか事件の事とかあって、あんま授業に集中できなかったんだもん…
『言いたい事あんならハッキリ言ってよ、気になるから…』
ぷーと頬を膨らませていた私に恭平はそう言って笑う。
【卒業したら結婚して】
あれは本当の話だろうか…
ただの作り話?
『ねぇ、恭平… 愛里の言ってた事って本当?』
『うん?』
『その… 結婚とかなんたらって…』
「結婚」という単語は口に出すと思ったより恥ずかしくて、顔が真っ赤になってしまった。
そんな私の髪を撫で、恭平は優しい笑みを見せた。
『本当…って言ったらどうする? 嫌?』
『い、嫌なわけないよ!』
『んじゃ、本当。』
「んじゃ」って…
何かすっきりしなーい!!
ますます勉強に集中できないよ。
やきもきする私にウケたようで恭平の笑い声は止まらない。
思えば、私は恭平の気持ちを知らない。
この人は一体、何を思っているんだろう…
『ねぇ… 今度のテストで赤点じゃなかったら教えてほしい事があるんだけど。』
『ん? 何?』
『恭平の気持ち。 私の事、どう思ってるのか。』
そう言って真っ直ぐに恭平を見る。
その瞬間グッと顎(アゴ)を引かれ、不意打ちのキスをされた。
唇が離れ、額が合わさる。
『いーよ、教えてあげる。』
意地悪な笑みが視界に広がった。
って今…ッ!!
『き、き…ッ』
キスしたぁ?!
『ま、頑張ってね♪ 今日はもう送るから車出しとくねー。』
恭平は動じる様子もなくそう言うとお店を出ていった。
『び、びっくりしたぁ…』
恭平から「好き」を聞く日まで、そう遠くはない…はず。