HEAVEN -天国の階段- (全106話)
■繰り返す日常
朝起きて、学校行って帰って…
お風呂入って寝る…
毎日がそれの繰り返し。
「ねぇ B組の田村の話聞いた?」
「聞いた〜! 超イケメンの彼氏が出来たってぇ 自慢しすぎでしょ!」
「本当、ブスのくせにねぇ。」
今日のトップニュースは田村の彼氏ニュース。
それ聞いたの一昨日だし…
もう古いし…
第一、田村ってそこまでブスじゃないんだけどね…
「ね、カンナもそう思うでしょ?」
『う、うん。』
なんて…
そんな事、口には出さないんだけど…
「バイバーイ! また明日ね!」
『また明日ぁ!』
いつもの決まり文句で下校。
明日が来てもまたつまらないのに…
学校から駅に向かう途中…
少し寂れた公園がある。
寂れてしまったワケは、2年ほど前に殺人事件があったから。
通り魔的なその犯人は未だ捕まらず現場には毎日、違う花が供えられている。
『綺麗…』
毎日、代えられるから枯れた所を見た事ない。
いつも凜とした花達が立っている。
1年365日…
2年で730日…
被害者へ贈られた花は730輪を越しただろう。
そこまでする人物は被害者の何?
親、兄弟…
それとも恋人…?
まぁ、私には関係ないんだけど…
ただそこまで愛される存在を少し羨ましいと感じた…