HEAVEN -天国の階段- (全106話)
■夜のHEAVEN
『いらっしゃいませ。』
『ありがとうございました。』
恭平に勉強を教えてもらいにHEAVENに来たものの、恭平は忙しそうで私に見向きもしない。
1人お客さんが帰ると、また1人お客さんが来る。
きりがない。
だけど忙しい中でも1人1人にきちん対応する恭平が良くて、つい見入ってしまった。
夜11時…
いつも6時には帰る私には知らない世界…
HEAVENは予想を超える繁盛ぶり。
さすがに勉強なんて教えてもらえないなぁ…
そう思いながら出されたお水を1口飲む。
その時、隣に若そうな男の子がドスンと座った。
「1人? 隣いい?」
20代前半…
恭平と同じくらいだろうか。
少し派手めな男はそう言って私の前に空のグラスを置く。
「マリア、この子にお勧めのもん入れてよ。」
世の中、気前のいい人もいるんだなぁ…
と、気軽に思っていた私のグラスに恭平は茶色の飲み物を注ぐ。
この匂いは…
『…紅茶?』
『レモンティー。 また気を失われても困るからね。』
素っ気なく言う恭平に少しムッとしてしまう。
レモンティーなんてメニューにないくせに…
どうして子供扱いするの?
『哲也、カンナをあまりからかわないでくれるかな?』
「悪い悪い! 前にマリアが送ってった子だなぁって思ってさ!」
哲也と呼ばれる若い男はケラケラと笑い恭平の肩を叩く。
…ってか知り合い…?
『カンナ、そろそろ始めよっか。 勉強…』
恭平は適当にカウンターを片すと私の隣に座る。
『あ… うん…』
気がついてみると店内には私と恭平と愛里…
そして哲也さんだけになっていた。
「何、勉強って! 性について?」
『せ…ッ』
哲也さんの問題発言に私は冗談と知りつつも顔を赤くしてしまう。
そんな私に恭平は苦笑しながら頬杖を着いた。
…恥ずかしい…けど…
苦笑する恭平の笑顔が可愛くて、少し得した気分になった…
『いらっしゃいませ。』
『ありがとうございました。』
恭平に勉強を教えてもらいにHEAVENに来たものの、恭平は忙しそうで私に見向きもしない。
1人お客さんが帰ると、また1人お客さんが来る。
きりがない。
だけど忙しい中でも1人1人にきちん対応する恭平が良くて、つい見入ってしまった。
夜11時…
いつも6時には帰る私には知らない世界…
HEAVENは予想を超える繁盛ぶり。
さすがに勉強なんて教えてもらえないなぁ…
そう思いながら出されたお水を1口飲む。
その時、隣に若そうな男の子がドスンと座った。
「1人? 隣いい?」
20代前半…
恭平と同じくらいだろうか。
少し派手めな男はそう言って私の前に空のグラスを置く。
「マリア、この子にお勧めのもん入れてよ。」
世の中、気前のいい人もいるんだなぁ…
と、気軽に思っていた私のグラスに恭平は茶色の飲み物を注ぐ。
この匂いは…
『…紅茶?』
『レモンティー。 また気を失われても困るからね。』
素っ気なく言う恭平に少しムッとしてしまう。
レモンティーなんてメニューにないくせに…
どうして子供扱いするの?
『哲也、カンナをあまりからかわないでくれるかな?』
「悪い悪い! 前にマリアが送ってった子だなぁって思ってさ!」
哲也と呼ばれる若い男はケラケラと笑い恭平の肩を叩く。
…ってか知り合い…?
『カンナ、そろそろ始めよっか。 勉強…』
恭平は適当にカウンターを片すと私の隣に座る。
『あ… うん…』
気がついてみると店内には私と恭平と愛里…
そして哲也さんだけになっていた。
「何、勉強って! 性について?」
『せ…ッ』
哲也さんの問題発言に私は冗談と知りつつも顔を赤くしてしまう。
そんな私に恭平は苦笑しながら頬杖を着いた。
…恥ずかしい…けど…
苦笑する恭平の笑顔が可愛くて、少し得した気分になった…