HEAVEN -天国の階段- (全106話)
■約束
チュンチュン…
雀達の囀(サエズ)りが目覚まし代わりに鳴り響く。
外は快晴。
閉め忘れたカーテンの外は真っ青な空が広がっていた。
右手が何だか温かくて、目を向ける。
すると昨晩、繋いだ恭平の手が解ける事なく繋がっていた。
『…おはよー…』
恭平は優しい笑みを見せると小さな声で挨拶する。
『お、おはよ…』
この繋がれた手を何とも思わないのだろうか…
振りほどこうともしない。
『なぁんかさ… 俺、いい夢見ちゃった。』
『え…?』
『カンナとか愛里が出てきてさ…HEAVENで皆、笑ってんの。』
恭平はそう言うと、繋がった手を私の口元に当てた。
『それ、いい夢なの?』
日常と変わらない気がするけど…
『俺の夢っていつも悪夢なんだよね…』
『悪夢…?』
『人が死んだり… 夢の中では一人ぼっちだったり…』
口元に当てられた手が、微かに震えた。
それだけで話が嘘じゃない事を証明する。
『…私…恭平の力になれる…?』
たかが夢だと笑うかも知れない。
だけどその悪夢の中に恭平を1人放っておけない。
『恭平が変な夢見ないように、いつでも笑ってる。 もう笑顔の夢しか見ないように…』
私は恭平に出会って、ほんの少しだけど自分の世界を変えれた。
恭平にとって、私もそうでありたいと思う。
『じゃあ… この手…離さないで…?』
恭平の大きな手が私の手をもう一度、強く握り直す。
線の綺麗な男の人の手…
『何があっても…絶対に…』
『…うん…』
小さな…
でも大切な約束の後、私達は2度目のキスをした。
優しくて暖かいキスを…
チュンチュン…
雀達の囀(サエズ)りが目覚まし代わりに鳴り響く。
外は快晴。
閉め忘れたカーテンの外は真っ青な空が広がっていた。
右手が何だか温かくて、目を向ける。
すると昨晩、繋いだ恭平の手が解ける事なく繋がっていた。
『…おはよー…』
恭平は優しい笑みを見せると小さな声で挨拶する。
『お、おはよ…』
この繋がれた手を何とも思わないのだろうか…
振りほどこうともしない。
『なぁんかさ… 俺、いい夢見ちゃった。』
『え…?』
『カンナとか愛里が出てきてさ…HEAVENで皆、笑ってんの。』
恭平はそう言うと、繋がった手を私の口元に当てた。
『それ、いい夢なの?』
日常と変わらない気がするけど…
『俺の夢っていつも悪夢なんだよね…』
『悪夢…?』
『人が死んだり… 夢の中では一人ぼっちだったり…』
口元に当てられた手が、微かに震えた。
それだけで話が嘘じゃない事を証明する。
『…私…恭平の力になれる…?』
たかが夢だと笑うかも知れない。
だけどその悪夢の中に恭平を1人放っておけない。
『恭平が変な夢見ないように、いつでも笑ってる。 もう笑顔の夢しか見ないように…』
私は恭平に出会って、ほんの少しだけど自分の世界を変えれた。
恭平にとって、私もそうでありたいと思う。
『じゃあ… この手…離さないで…?』
恭平の大きな手が私の手をもう一度、強く握り直す。
線の綺麗な男の人の手…
『何があっても…絶対に…』
『…うん…』
小さな…
でも大切な約束の後、私達は2度目のキスをした。
優しくて暖かいキスを…