HEAVEN -天国の階段- (全106話)
■願い
あれしなきゃ。
これしなきゃ。
焦ってばかりの日常。
そんな日常がいつまで続くかなんて誰にもわからない。
もしかしたら今日で終わり、なんて事もあるかも知れない。
『恭平はさー… いくつまで生きたい?』
『はい?』
突拍子もない質問に恭平はグラスを磨いていた手を止め顔を上げる。
『いくつまで生きれるかわからないって、すごく恐いよね…』
愛里の話を聞いたからか…
暇さえあれば、そんな事ばかり考えてる。
『俺は自分の寿命がわかってる方が恐いと思うけどね?』
『え?』
『明日、死ぬんだ。 今日が最後なんだって… すごく恐いと思うよ。』
『…』
確かに恭平の言う通りなんだと思う。
寿命を知ってしまったら、残りを笑って過ごせるかもわからない。
『でも、死ぬ前にお別れが出来るって点ではいいかもね…』
そう言ってフッと笑った恭平が急に遠く感じて寂しくなった。
『…私は嫌。 お別れなんて素直に出来ない。』
恭平か私…
どちらが死ぬにしても素直に受け入れられない。
『恭平が死ぬなんて私、嫌だよ。』
『ははっ まるで明日、俺が死ぬみたいに言うね?』
『た、例えばの話だよ!』
ってゆーか、元はと言えば恭平が話を暗い方へ運んだんじゃん…ッ
ぷーっと頬を膨らせた私に恭平は軽く苦笑する。
『大丈夫、俺まだやりたい事いっぱいあるし。』
「まだ死なない」
そう言って私の頭を撫でた手は大きくて温かく…
『この世に未練残したくないからさ…』
生きた人間を感じさせた。
ねぇ恭平…
恭平の欲望、果たさないでほしい。
願い、叶わないでほしい。
だって全てを終えたら、生きてる意味が無いような気がするんだもん…
あれしなきゃ。
これしなきゃ。
焦ってばかりの日常。
そんな日常がいつまで続くかなんて誰にもわからない。
もしかしたら今日で終わり、なんて事もあるかも知れない。
『恭平はさー… いくつまで生きたい?』
『はい?』
突拍子もない質問に恭平はグラスを磨いていた手を止め顔を上げる。
『いくつまで生きれるかわからないって、すごく恐いよね…』
愛里の話を聞いたからか…
暇さえあれば、そんな事ばかり考えてる。
『俺は自分の寿命がわかってる方が恐いと思うけどね?』
『え?』
『明日、死ぬんだ。 今日が最後なんだって… すごく恐いと思うよ。』
『…』
確かに恭平の言う通りなんだと思う。
寿命を知ってしまったら、残りを笑って過ごせるかもわからない。
『でも、死ぬ前にお別れが出来るって点ではいいかもね…』
そう言ってフッと笑った恭平が急に遠く感じて寂しくなった。
『…私は嫌。 お別れなんて素直に出来ない。』
恭平か私…
どちらが死ぬにしても素直に受け入れられない。
『恭平が死ぬなんて私、嫌だよ。』
『ははっ まるで明日、俺が死ぬみたいに言うね?』
『た、例えばの話だよ!』
ってゆーか、元はと言えば恭平が話を暗い方へ運んだんじゃん…ッ
ぷーっと頬を膨らせた私に恭平は軽く苦笑する。
『大丈夫、俺まだやりたい事いっぱいあるし。』
「まだ死なない」
そう言って私の頭を撫でた手は大きくて温かく…
『この世に未練残したくないからさ…』
生きた人間を感じさせた。
ねぇ恭平…
恭平の欲望、果たさないでほしい。
願い、叶わないでほしい。
だって全てを終えたら、生きてる意味が無いような気がするんだもん…