HEAVEN -天国の階段- (全106話)
■心配性
大事な大事な宝物。
今日、1つ増えちゃった…
『おじゃましまーす。』
恭平の家へ来たのは久しぶり。
テスト勉強の時以来。
『何飲む? って言っても店じゃないから種類ないけど…』
恭平はそう言って冷蔵庫を開ける。
中にはアイスコーヒー、ビール、ワイン、酎ハイ…
『嗜好品ばっか! ご飯どうしてんの?!』
見事に無駄だらけの冷蔵庫に思わず声を上げてしまう。
『店の残り物かコンビニ。 それか外食だけど…』
『そんな… 恭平、死んじゃうよ?!』
ろくなもの食べてなくて、おまけにお酒ばっか…
『死ぬって大袈裟な…』
『大袈裟じゃない!』
大袈裟なんかじゃなく、続けたら体を壊してしまう。
『…私が何か作る! キッチン借りるよ!』
冷蔵庫の前の恭平を押し退け、野菜室を開ける。
しかし中は空っぽだった。
か、買い物から始めなきゃ…
『よし!』
近くのスーパーで材料を揃え、ようやく調理を開始する。
野菜たっぷりのスープとハンバーグ。
これくらい調理実習で作った事あるし大丈夫。
『何作んの?』
後ろからひょいと覗く恭平。
その口元には煙を立ち上らせる煙草が…
人が買い物行ってるすきに…ッ
『何でそんな体に悪い事ばっかするの?! お酒に煙草に!』
いくらなんでも酷すぎる!
『大体、恭平は……
私がそう言いかけた時、クスクスと笑い声が聞こえた。
『な、何?』
『いや、カンナは心配性だなーって。 まぁ嬉しいけどね。』
…嬉しい…?
『もうしばらく、そんなふうに心配してくれる人いなかったから…』
そう言った恭平の顔は穏やかで、本当に嬉しそうだった…
大事な大事な宝物。
今日、1つ増えちゃった…
『おじゃましまーす。』
恭平の家へ来たのは久しぶり。
テスト勉強の時以来。
『何飲む? って言っても店じゃないから種類ないけど…』
恭平はそう言って冷蔵庫を開ける。
中にはアイスコーヒー、ビール、ワイン、酎ハイ…
『嗜好品ばっか! ご飯どうしてんの?!』
見事に無駄だらけの冷蔵庫に思わず声を上げてしまう。
『店の残り物かコンビニ。 それか外食だけど…』
『そんな… 恭平、死んじゃうよ?!』
ろくなもの食べてなくて、おまけにお酒ばっか…
『死ぬって大袈裟な…』
『大袈裟じゃない!』
大袈裟なんかじゃなく、続けたら体を壊してしまう。
『…私が何か作る! キッチン借りるよ!』
冷蔵庫の前の恭平を押し退け、野菜室を開ける。
しかし中は空っぽだった。
か、買い物から始めなきゃ…
『よし!』
近くのスーパーで材料を揃え、ようやく調理を開始する。
野菜たっぷりのスープとハンバーグ。
これくらい調理実習で作った事あるし大丈夫。
『何作んの?』
後ろからひょいと覗く恭平。
その口元には煙を立ち上らせる煙草が…
人が買い物行ってるすきに…ッ
『何でそんな体に悪い事ばっかするの?! お酒に煙草に!』
いくらなんでも酷すぎる!
『大体、恭平は……
私がそう言いかけた時、クスクスと笑い声が聞こえた。
『な、何?』
『いや、カンナは心配性だなーって。 まぁ嬉しいけどね。』
…嬉しい…?
『もうしばらく、そんなふうに心配してくれる人いなかったから…』
そう言った恭平の顔は穏やかで、本当に嬉しそうだった…