HEAVEN -天国の階段- (全106話)
■幸せだよ
野菜たっぷりスープにハンバーグ。
の、はずが…
『ど、どうかな?』
『まぁ…それなり…』
出来上がったのは調味料ふんだんの野菜スープに、発癌物質手前のハンバーグ。
逆に体に悪い物を作ってしまった。
『ごめんね…? こんな予定じゃ…』
『いや、素直に嬉しいよ?』
真っ黒なハンバーグを食べながら言う恭平。
申し訳ないな…
こんなに気を使わせて…
『前にカンナが聞いたじゃん? 幸せって何か。』
『う、うん。』
『あん時、幸せって事が解んなくてさ…』
そうだ。
確か恭平は「幸せは短いもの」だと答えた。
永く続くものじゃないと…
『でも… 今、幸せだよ?』
『…え…?』
『カンナが作ってくれた物食べて、話して、心配されて… 当たり前の事だけど幸せだと思う。』
恭平はそれだけ言うと、食べ終わった食器を片付ける。
すごく意外だと思った。
出会った頃の恭平はもっと冷たいイメージ…
こんな言葉を言うなんて、思ってもみなかった。
「幸せって何だろう」
暇さえあればそう考えてた。
今なら解る気がする。
『恭平…ッ』
今、きっと解ってる。
『私もッ 恭平といれたら幸せだから!』
【私はマリアの傍にいるだけで幸せよ】
本当だね愛里…
私も、恭平の傍にいるだけで幸せだよ?
恭平も幸せって言ってくれた。
だから想像もしなかったんだ。
恭平が私から離れていってしまうなんて…
野菜たっぷりスープにハンバーグ。
の、はずが…
『ど、どうかな?』
『まぁ…それなり…』
出来上がったのは調味料ふんだんの野菜スープに、発癌物質手前のハンバーグ。
逆に体に悪い物を作ってしまった。
『ごめんね…? こんな予定じゃ…』
『いや、素直に嬉しいよ?』
真っ黒なハンバーグを食べながら言う恭平。
申し訳ないな…
こんなに気を使わせて…
『前にカンナが聞いたじゃん? 幸せって何か。』
『う、うん。』
『あん時、幸せって事が解んなくてさ…』
そうだ。
確か恭平は「幸せは短いもの」だと答えた。
永く続くものじゃないと…
『でも… 今、幸せだよ?』
『…え…?』
『カンナが作ってくれた物食べて、話して、心配されて… 当たり前の事だけど幸せだと思う。』
恭平はそれだけ言うと、食べ終わった食器を片付ける。
すごく意外だと思った。
出会った頃の恭平はもっと冷たいイメージ…
こんな言葉を言うなんて、思ってもみなかった。
「幸せって何だろう」
暇さえあればそう考えてた。
今なら解る気がする。
『恭平…ッ』
今、きっと解ってる。
『私もッ 恭平といれたら幸せだから!』
【私はマリアの傍にいるだけで幸せよ】
本当だね愛里…
私も、恭平の傍にいるだけで幸せだよ?
恭平も幸せって言ってくれた。
だから想像もしなかったんだ。
恭平が私から離れていってしまうなんて…