HEAVEN -天国の階段- (全106話)
■彼女の代わり
【もう人が死ぬの見たくない】
恭平はそう言って額を地面に着ける。
私に覆いかぶさった体は微かに震えていた。
ああ…
私は酷い事をしてしまった。
恭平が1番悲しむ事だと知っていながら…
『ごめん…なさい…』
そっと恭平の背中に手を回す。
温かい体温が伝わる。
生きててほしい。
傍にいてほしい。
『どこにも行かないで…ッ 恭平が私の生きてる意味なの…』
恭平がいたから、毎日が楽しくなった。
嫌な事ばっかじゃないって思えた。
『恭平がいないHEAVENなんて、天国じゃない…!!』
そんな世界、何の意味もない。
『…あ……とう…』
微かに聞こえた恭平の声。
そっと耳を傾ける。
『ありがとう…』
それがどういう意味なのか…
よく解らないけど、何故か涙が溢れた。
好き。
大好き。
恭平がいてくれなら、もう何だっていい。
『紗羅さんの代わりでいいよ、私…』
愛されてなくたって悲しくない。
『恭平が笑うなら私、カンナじゃなくていいよ。』
腕に力を込めて、恭平を抱きしめる。
震えはすでに止まっていた。
『ずっと傍にいるから…』
穏やかな風と共に香る香水の香りが心を落ち着かせる。
甘い香りに包まれながら、私は恭平にそっと口付けた。
【もう人が死ぬの見たくない】
恭平はそう言って額を地面に着ける。
私に覆いかぶさった体は微かに震えていた。
ああ…
私は酷い事をしてしまった。
恭平が1番悲しむ事だと知っていながら…
『ごめん…なさい…』
そっと恭平の背中に手を回す。
温かい体温が伝わる。
生きててほしい。
傍にいてほしい。
『どこにも行かないで…ッ 恭平が私の生きてる意味なの…』
恭平がいたから、毎日が楽しくなった。
嫌な事ばっかじゃないって思えた。
『恭平がいないHEAVENなんて、天国じゃない…!!』
そんな世界、何の意味もない。
『…あ……とう…』
微かに聞こえた恭平の声。
そっと耳を傾ける。
『ありがとう…』
それがどういう意味なのか…
よく解らないけど、何故か涙が溢れた。
好き。
大好き。
恭平がいてくれなら、もう何だっていい。
『紗羅さんの代わりでいいよ、私…』
愛されてなくたって悲しくない。
『恭平が笑うなら私、カンナじゃなくていいよ。』
腕に力を込めて、恭平を抱きしめる。
震えはすでに止まっていた。
『ずっと傍にいるから…』
穏やかな風と共に香る香水の香りが心を落ち着かせる。
甘い香りに包まれながら、私は恭平にそっと口付けた。