タイムリミット




「見せらんねぇな…!」



「後から来いよ」



その言葉がどれだけ俺を救ってくれたか…。



ありがとう、遥紀。




ギュッと帯を締め30分遅れぐらいで体育館の床を踏んだ。



『先生!』って呼んでくれる子供たちの笑顔がまた背中を押す。



「お前は幸せ者だよな…」



指導が終わり、遥紀が呟く。



優しく包み込むような声で。



「…そうだよな。こんなにたくさんの人に支えられてんだもんな」






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