猛獣に射抜かれる様な愛
「…て、めっ…」
「貴方は両親を殺した実の兄に次いで私の姉を自殺へ追いやった。そして私にも近付き同じ事をしようとした…違う?」
「…はは…流石、察しが良い…ようで…」
「生憎、私は姉とは違い、貴方の思い通りにはならなかった。残念ね」
太腿を刺していたナイフをぐっと握れば力任せに手前へと引き抜いた
夥しい鮮血が俊也の太腿から流れ出て地面へと垂れている
結菜は次は何処を刺してやろうかと俊也の身体をじっと見詰めた