猛獣に射抜かれる様な愛
七、壊れる程の強い抱擁
―――ガバッ―――
目が覚めると身体中が汗ばみ肩で息をしながら時計へと視線を向けた
時刻は深夜の3時を指している
俊也の復讐に失敗してから毎晩悪夢にうなされる様になった
目の前で母親が殺された時の光景が鮮明に夢に映し出される
小刻みに小さく震える手をぎゅっと握り締めリビングへと出た
カウンターキッチンへ入りコップ一杯に水を入れそれを一気に飲み干した
よくよく考えてみればここ最近あまり寝付けておらず寝不足が続いている事に気付いた