猛獣に射抜かれる様な愛


「何してるのっ!?」


「何って、着替えだろーが」


「それはわかるんだけど…」




ジャケットを脱がされノースリーブシャツになると、今度はその裾に手を掛け容赦なく脱がしにかかる矢斗



…ほ、本気だ




「ちょっと!矢斗!?自分で着替えられるからっ!わかったわよ!今すぐ、着替えるからっ!」


「最初からそうしてろ」




私の言葉を聞き、矢斗の動きがピタッと止まれば握っているシャツを離しドアへと向かい歩いて行く



何これ、何この看病……ってかこれって看病って言える!?私、一応病人なんですけど



別に服脱がされるぐらいどうって事ないじゃない。なのに私ったら、あんなに必死になって馬鹿みたい



大した事じゃないのに



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