猛獣に射抜かれる様な愛


今何時かも解らないし、矢斗が来てくれる保証もない


自力で此処を抜けるしかないのは重々承知なんだけど…抜けられる様な通気口もないし…


…最終手段しかないか




「ねぇ譲。こんな体勢でいるとムラムラしない?私と気持ち良い事したくならない?」


「急にどうしたんだ結菜?君も欲情しているのか?」




そんな訳ないでしょ馬鹿が。これは貴方から逃れる為の演技よ演技


誰が貴方になんて欲情するもんですか。天と地がひっくり返ろうともそれは無いわ




「えぇそう。どうせ外へ出られないなら楽しんだ方が良いでしょ?お互いに楽しみましょ?」




譲は興奮したのか着ていたシャツを豪快に脱ぎ捨て手に持っていたナイフを床へと捨てた。


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