猛獣に射抜かれる様な愛
「俺が言うのもおかしな話だが…お前はもっと自分を大事にしろ」
「何それ。父親みたいな言い方しないで。私の身に何が起きようと矢斗には関係ない」
「可愛くねぇ女」
「そんなの今更。可愛くなくて結構だわ」
着替え終えると矢斗に続いて壊れたドアを出て外へと向かう
見事にドアが壊れてる所を見れば、爆弾使った事が窺える
こんな室内で爆弾使う人何て聞いた事ないんだけど私
「ねぇ、矢斗」
「何だ?」
「今日は本当に有難う」
「当たり前の事をしただけだ」
「そっか」
矢斗は私の事を第一に考え、単独で助けに来てくれたんでしょ?
貴方は無口だけれど、機転利かせてくれる所…最近になって分かってきたのよ。本当に有難う。