猛獣に射抜かれる様な愛


女は至近距離で俺の顔を覗き込む。こうして間近で見ると、莉菜に良く似ている



そんな顔で見るな…




「馬鹿かお前。誘惑されて男は皆喜ぶと思うな」


「へ?」


「俺は積極的な女は嫌いだ。目の前で裸になろうが何され様が興奮しない」


「…ふぅん」


「もっと自分を大事にしろ。いつか痛い目見る事になるぞ」


「……痛い目って何?犯されたり殺されたりするかもしれないって事?」


「まぁそうだな。後は病気とかな。色々あんだろ」


「そんなの全然平気よ。どうって事無いわ」




女は鼻で笑うと俺からそっと離れあどけない笑みを浮かべた。



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