猛獣に射抜かれる様な愛


莉菜を護る事が出来なかった償いか。女は莉菜に似ているから、過去の記憶を辿っての事か



俺にもわからない



まあ、どっちでも良いか。どんな理由であれ、一度キリの関係には変わりない



何だっていいか



華奢な女の身体をソファーへ押し倒し、俺を見上げる女を見下ろした




「…お前、名前は?」


「東条結菜」


「…結菜か」


「それがどうかしたの?」


「いや、何でも無い」




不思議そうに目を丸くさせる結菜の表情を見て、不覚にもドキッと胸が高鳴った



…莉菜にそっくりだった。



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