猛獣に射抜かれる様な愛


だからこそ…貴方には生きて貰いたい。矢斗に見守られ命を絶つ、これ程の幸せなんてない



あの時、両親を追って死んでいたら…こんな気持ちは味わえなかった



つらい事も沢山あったけど、こうして貴方と出会えて初めて、生きていた意味があったのだと思えた



だからもう私は十分。生きて居る価値を教えて貰ったから




「矢斗、お願い。本当にもう良いから…ね?」




矢斗は黙ったままコードを一本一本確かめて行く。この内の一本が当たりでもう一本はハズレ



じっとコードを見据えながら神経を集中させる矢斗。



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