猛獣に射抜かれる様な愛


「お前の事を、署長から頼まれたってのもある」


「…ふぅん」


「明日の午後迎えに来ると言っていた。会うだけで良いから会ってみろ。二人が嫌なら、此処で会っても構わない」




矢斗は片付けながら淡々と言葉を紡ぐ。まさか…好きな相手から他の男を勧められるなんて思わなかった



こんな事初めてなんだけど



いくら友達が会いたいって言ってたからって…私の気持ちを知ってて言うなんて…



非常識過ぎる…



さっきから矢斗は目も合わせてくれないし、何なんだろうこの気持ち…



凄く胸が痛い。



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