猛獣に射抜かれる様な愛


「…分かった」




私はただ頷く事しか出来なかった。言い返した所で何かが変わる訳じゃない



それに



会うだけなら、どうって事ない。見ず知らずの他人を好きになるとも思えない



私は相手が矢斗だったから…だから、好きになった。他の男なら好きになったりしなかった




「お風呂入って、寝る」




これ以上話ていても、ラチがあかない。何か、自分が惨めになるだけだから…今日はもう風呂入って寝よう



明日になったら、少しは気が晴れてるだろうし。ううん、晴れていて欲しい。



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